教育

ニュージーランドの学校【ざっくりとした教育制度や学校の様子】

2021年10月7日

こんにちは。

ウッシー
ニュージーランドはのんびりしていて、治安も良いし、子どもの留学には良いって聞くけど、実際の学校の制度ってどんな感じなのか知りたいな。学校の様子はどんな感じかな。

今回は、このような疑問に答えます。

この記事の内容

  • ニュージーランドの学校制度
  • ニュージーランドの学校の様子
  • 教育留学を考える際の注意点

私自身は、高校2年生で初めて、ニュージーランドの高校に短期留学しました。そして、一瞬でニュージーランドが好きになってしまい、高校卒業後に単身で留学しました。現地の教員養成大学で3年間学び、様々な学校での実習も経験しました。

ニュージーランドの学校制度

ニュージーランドの主な教育制度は大きく分けて3つあります。

教育制度

  1. Early Childhood Education: 幼児(早期)教育
  2. Primary and Secondary education: 初等&中等教育
  3. Further education: 継続(高等)教育

それぞれを詳しく見ていきましょう。

1. Early Childhood Education: 幼児(早期)教育

  • 対象年齢:0歳~初等教育(学校)入学まで
  • 位置づけ:義務ではないが約96.8%の子どもが受けている
  • 料金:保護者の収入や施設の種類、参加する時間数により異なる
  • 制限:海外で生まれた子どもも参加することができる

幼児教育の分類

上記のように、国の助成金等を受けている、統一カリキュラムに準拠している施設から、他にはモンテソーリやシュタイナー教育を行う施設、マオリや南太平洋の言語や文化に特化した施設、資格のある教員の家で2-3人の子どもを保育する施設など、様々な施設があります。各施設の詳細については、別な記事でお話しします。

2. Primary and Secondary education: 初等&中等教育

  • 対象年齢:5-19歳
  • 義務教育:6-16歳
  • 位置づけ:早期教育に続く2番目の教育段階
  • 開始日:多くの学校では5歳の誕生日(誕生日後の特定の学期や月から開始の学校もある)

3. Further education: 継続(高等)教育

  • 対象年齢:中等教育修了者~
  • 位置づけ:職業や学術に直結する、より実践的な教育
  • 3つの分類:技術的+職業的教育・wānanga (公立のマオリ教育+研究機関)・大学
  • 大学:8つの公立大学がある 各大学で、多岐に渡る分野の学位を提供し、それぞれ専門性の強い分野がある。

技術的+職業的では、職業的教育に焦点を当てて、15歳~の学生を対象に、国家資格の取得や、通商、テクノロジー、職業的な教育やトレーニングを提供し、様々な資格や学位が取得できる仕組みになっています。

情報元:Education in New Zealand

 

ポリテクニック体験記

大学入学に必要な英語の資格を予定より早く取得できたので、半年ほどポリテクニックという職業教育施設の、【動物看護師入門コース】に通いました。数学、英語、科学の基礎から、動物の骨格名や病名、動物病院の見学、ロールプレイによる動物病院での実践などを学びました。動物の骨格や病名を覚えるのも必死でしたが、スラスラ言葉が出てこない、聞き取れない状態でのロールプレイなどは、毎回身の縮む思いでしたが、良い経験ができたと思います。

以下が、その時の修了証書です。

ニュージーランドの学校の様子

学期と休み

ニュージーランドの、初等・中等教育(小・中・高)は、4学期制です。

毎学期およそ10週間で、合間に2週間程度の休みがあり、学年末は約1か月弱の夏休みになります。

2022年の学期

始業日 終業日
1学期 1月31日~2月8日の間 4月14日
2学期 5月2日 7月8日
3学期 7月25日 9月30日
4学期 10月17日 12月20日

参照:School terms and holiday dates

時間割(1日の生活)

以下は時間割の一例ですが、多くの学校は9:00-15:00です。

時間 活動
8:30 教室に入る(登校完了)
8:55 授業開始
10:30-11:00 モーニングティブレーク(おやつを食べて遊ぶ)
12:40-13:25 昼食(約10分程度)+休憩
13:25-13:30 教室へ移動
14:50 バス生徒は移動開始
15:00 終業➡帰宅へ

日本は、清掃の時間がありますが、ニュージーランドも含めて、海外では清掃のない所がほとんどです。

語学学校の金曜日の午後は、様々な活動が組まれていることが多く、レクレーションや校外活動、ゲームなどが催されます。

学校の様子

初等教育(小学校:5-12歳):先生の音読を、子ども達は床に座って聞いたり、作業が必要な時間がテーブルに数人ずつ座って学習をしたりします。小学校の高学年の10歳辺りから、日本と同じように、1人1人の机に座って学習するスタイルに変わっていきます。

中等教育(中学校・高校:10-19歳):中学校では、自分の所属する学級単位で授業を受けることが多いですが、高校レベルになると、生徒によって取っているコースや授業が変わる為、授業が行われる教室へ生徒が毎時間移動して、授業を受けます。

参考:実際の短期留学

私自身が、高校で短期留学した時は、ベルが鳴るたびに、次の授業とその場所を探して移動するのが大変でした。木工や金属の授業では、専門的な機械を使って、非常に専門的な実践学習をしていました。特に、地方の高校では、日本のように普通科と商業や工業科といった学校というよりは、1つの学校内に、工業や商業を専門に学ぶ生徒もいれば、普通科の科目を中心に学ぶ生徒もいるという感じです。

モーニングティータイムと昼休みは、食べ終わるまでは、教室で過ごすというようなルールがあったりしますが、一定時間を過ぎると、自由に外で遊んだり、好きな場所に集まって話をしたり、それぞれがリフレッシュに使っていました。

先生方も、スタッフルームで、お茶を飲みます。その為、スタッフルームも日本の職員室とは異なり、基本的に休憩の場所という感じで、湯沸かし器があり、お茶やコーヒーが置いてあり、ソファーのような柔らかい椅子が置いてあります。校内の売店のような場所で、生徒も教師も、軽食を買うこともできます。

生徒指導はどうなっているの?

私が教育実習をした多くの小・中学校では、

学級の教師が注意する➡頻繁な場合はホワイトボードや黒板に名前と指導回数が書かれます。

学級の教師から校長へ➡一定数を超えて指導を受けても改善が見られない場合や、著しく危険な行為などを行った場合には、即校長室へ送られます。

校長室での指導➡校長直々に厳しい指導があり、ゴミ拾いなどの清掃や、「もう二度としません」のような誓約文を数十回書かされたりします。

保護者への連絡➡保護者が迎えに来る場合が多いので、小さい子どもは、その時に保護者に伝え、それ以外は電話、または保護者呼び出しで指導や報告を行います。

学校行事

理科や社会に関する校外学習は、割と頻繁にあります。また、イースターやハロウィーンなど季節の行事がある時期に、大小のイベントが行われることもあります。

詳しい内容は、また別な記事で話しますが、私が一番印象的だったのは、スクールボールです。

スクールボール

  • 学校主催のダンスパーティ
  • 基本的にパートナーを連れて行く必要がある
  • ドレスやタキシードなどのフォーマルな格好での参加が必要
  • 当日は、教師もフォーマルな格好で参加
  • 夕方6-7時頃から始まり9時過ぎまで続き、その後はインフォーマルな2次パーティ
  • ダンスクラブのような雰囲気の中で、フォーマルダンスや、少し楽しいダンスを踊る

 

教育留学を希望する時に考えておくべきこと

【あ~やっぱりニュージーランドの学校良さそうだし、うちの子どもに合いそう!】と思っても、ここで留学を決めてしまうのは、まだ早いです。

ワクワクして、動き出す前に、以下の記事も参考にして下さい。

https://kiwi-eduseed.com/study_in_nz/

上記の記事を読んだ上で、それでもやはり、

  • うちの子どもを留学させたい
  • 親子で留学したい
  • 家族で移住したい

と考えているのであれば、幾つか考えておくべき点があるので、参考にして下さい。

留学や移住を考える時に考えるべきこと:

注意ポイント

  1. 英語と学習の問題:学年が下がったり、留学がうまくいかない原因になり得る。学習進度や方法は日本と異なる。
  2. 学校選択の問題:地域により、学校や教育の質に違いがあるので、選択方法が非常に重要になる。
  3. ガーディアンの問題:年齢と条件により親、もしくは法的な保護者の滞在等が必要。
  4. 進路の問題:日本の学校へ進学するのかどうかにより、留学期間や留学の仕方が変わってくる。

 

まとめ

今回の記事のポイントをまとめます。

ポイント

  • ニュージーランドの学校:幼児(早期)教育、初等・中等教育、継続教育
  • 義務教育は6歳~16歳
  • 15歳以降は、各自の進路に沿ったカリキュラム・コース・学校を選択
  • 学校は、基本的に4期制で、各学期は約10週間
  • 学校は、朝の9時~午後3時が主流
  • モーニングティの休憩が午前中にある
  • 実際の留学では、英語・学習・学校選択・ガーディアン・進路の問題を考える必要がある

ニュージーランドの教育に興味がある場合は、ニュージーランドの教育省のサイトや入国管理のページなどで確認してみましょう。今回、詳しくできなかった、【留学を希望する際に、考えておくべきこと】については、別記事で、もう少し深掘りしたいと思います。

 

 

 

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