
このような疑問に答えます。
この記事の内容
- 選択を失敗しない為の現地調査
- 勢いだけの留学は失敗する話
- 現地調査で気を付けること
私自身も留学経験者で、移住も考えていました。
現地で留学コーディネーターとして複数の留学生、移住希望者を迎えた経験があります。現地見学に来た人の多くは、後悔のない選択ができています。
2021年10月現在、新型コロナ肺炎の影響により、ニュージーランドへの渡航も規制されています。2021年11月以降は、外国人入国者には、ワクチン接種が義務付けられる等の条件がありますので、最新の情報を外務省安全ホームページでご確認の上、渡航される場合は準備を行ってください。
ニュージーランド教育留学で迷ったらすべきこと【失敗しない選択へ】
すべきこと
実際に現地に行って、現地調査、短期留学を通して生活を体験する
なぜなら、異国の地での勉強や暮らしは、想像以上に大変なことがあり、みんなが親切で、英語がペラペラになるなどの夢のような話は、現実的ではないからです。
ネットや、留学会社の情報などから「うわ~今の地獄のような生活から抜け出して、みんながうらやむような留学生活をできるかも!」と大きな期待を胸に留学に来る人は多いですが、実際に体験すると、大変なことが多いことが現実です。
そして、留学は非常に大きな投資です。
現地を見ずに、留学会社やネットだけの情報で決めてしまうことは、家や車を買う時に、現物を見ないで、人任せにして買い物をするのと同じです。現物を見たら、写真より庭が狭いなど、【失敗したな】と思うこともあるかもしれません。
留学でも同じように、実際に現地に行ったら、
後悔した例
- ひどいホストファミリーだった
- 教師は、言葉も通じず、日本と制度も異なりストレスが溜まる
- 遊ぶところやお店が少なく退屈だ
- 思うように英語もできず、友達もできないので孤独だ
ということに気が付き、【こんなはずではなかった】とすぐに後悔する人も多くいます。
多額の投資をしたのに、一人孤独に狭い部屋で過ごして帰っていく留学生が一定数いることも事実です。そんな失敗を避けるためにも、現地調査は欠かせないのです。
留学で成果を出せる人 = 下調べ+覚悟
留学で、思うようにいっている人は、一時の気分だけでなく、計画的に準備をして、【大変なこともあるだろうけど頑張る!】という覚悟を持って来ている人が多いです。
- 英語が話せるようになる
- 明るい性格になる
- 毎日学校に通う
- 友達と楽しく過ごす
上記のように、人によって【成果・成功】の概念は違いますが、やはり投資に見合う喜びや満足感を得られるのは重要ですね。
大変なことも、考え方次第で楽しむことができるので、そういう気持ちも必要ですね。
注意点:留学計画時に考えるべきこと
明確な目的や計画がないまま、勢いで動き始めても、失敗する可能性が非常に大きいです。
下記の項目は、必ず確認しておきましょう。
確認すべきこと
- 留学の目的:永住権の取得?現地での就職?海外の大学卒業?英語の習得?など
- 留学時期:目的達成の為にいつ留学するのか
- 留学期間:目的達成の為に必要な留学年数
- 留学場所:目的達成の為に最適な留学都市
- 必要な費用:学費、居住費、生活費、渡航費、ビザの取得費用など
- 費用の準備方法:貯金?国や金融機関の教育ローンの利用?親戚からの借入?など
ここまで確認するだけでも、労力が必要です。確認ができたら、いよいよ動き出しましょう。
私自身の経験
私が、高校卒業後にニュージーランドの大学へ留学を希望した時
父から求められたこと
- 留学の計画や必要な資金
- 計画がうまくいかなかったらどうするか
に関するプレゼンテーション
今のようにインターネットも普及する前の時代で、できるだけ大きな本屋や図書館へ行き、留学情報誌などから可能な限り情報を収集しました。一通り自分で調べたことで、希望だけではなく、留学への覚悟もできたように思います。そして、無事に最初の目的の通り、教員養成大学を卒業できました。
友達や周囲の人と異なる道を選び、1人で見知らぬ場所へ学びに行くことは、決して楽なことではありません。また、資金の準備が難しく、実現できない場合も多くあります。だからこそ、行く機会がある人は、大きなチャンスです。
挫折することは多々あるかもしれませんが、強い意志や希望、覚悟があるのであれば、ぜひ、未知なる世界に挑戦しましょう。
【留学成功のカギ】現地調査で客観的な判断をする
留学成功のカギ
勢いだけで留学の準備をしてもうまくいきません。➡現地調査が必要です。
なぜなら、留学や移住は、見知らぬ土地での生活で、時間もお金もかかり、予想できないことが色々起きるからです。
具体例でお話します。
成功体験例:親子で短期留学
- 【家族構成】両親と子ども3人:日本の学校に合わず不登校気味で、上の子ども達は、高校進学の時期。
- 【移住の理由】子どもに伸び伸びとした教育を受けさせたい。
- 【懸念事項】①家族移住は本当に可能か?②子ども達は現地の生活を気に入るか?
- 【実践事項】家族5人で1か月程、現地調査に来る。
- 【現地で①】子ども3人は、複数の学校を訪問して、学校生活を体験。
- 【現地で②】父親は、仕事ができそうな場所があるのかを探す。
- 【現地で③】家族5人でアパート*を借りて、現地での生活をしてみる。
- 【結果①】母親は日本の方が仕事の条件が良い。
- 【結果②】小学生の子どもは、すぐに移住は難しい。
- 【その後①】父親と上の子ども2人で移住開始。
- 【その後②】父親は、現地で技能系の職に就く。
- 【その後③】子どもは現地の高校に編入➡日本の大学へ帰国子女制度を利用して入学。
- 【その後④】父親は、永住権を取得し、その後、母親と小学生の子どもが移住。
*アパート:家具など生活に必要なものが全てそろっている賃貸のアパート(フラットやスタジオルームと呼ばれる)
現地調査のお陰で、子ども達に一番合った高校を選ぶことができ、家族で移住することの問題点や課題も見つけることができたわけです。
そのお陰で、小学生の子どもや母親は、勢いで移住して、【現地の学校にもすぐに馴染めない】【仕事が無くてストレスになる】という失敗を防ぐことができました。
可能であれば親子で現地調査をすること
もちろん、現地調査にもそれなりのお金がかかるので、ハードルが高いかもしれませんが、せめて該当の子どもだけ、もしくは一方の親と1人の子どもだけでも、現地を見てくることは非常に意味があることだと思います。
- どのような街並みか
- 学校や街の治安はどうか
- 言葉の問題は大丈夫か
- 異なる文化や暮らし方はどうか
- 自分に合うこと合わないことは何か
実際に移住を考える場合には、親の仕事の問題、永住権の問題などとしっかりと向き合うことができ、実際の費用なども考えることができます。
そして、日本では感じられない良さを感じることもでき、【ここで新しいことにチャレンジしたい!】というモチベーションが高まる可能性もあります。
このように、実際に現地を体験することで、良いことも問題点も客観的に見て、留学についての、より適切な判断ができるようになります。
現地調査で、留学を考え直したケース

多少お金と時間はかかりますが、その後の、より大きな留学(移住も含む)という投資を考えると、やはり、現地調査は必要だと思います。
現地調査する際に気を付けること
現地での注意ポイント
実際の現地調査で気を付けることは、様々な観点で現地を体験することです。
多面的に情報を収集する
- たまたま入ったお店やレストランが、その街の全てではない。
- もちろん、全てが自分好みではなく、外国人に対し感じの悪い対応もある。
- 複数のお店、レストラン、カフェ、公共のサービスを体験することが重要。
➡街全体の様子や雰囲気を、より正確に知ることができます。昼間は、とても静かな街でも、夜になると学生が大騒ぎ!というような場所もあります。
悪質な留学会社に気を付ける
- 書類作成1つで大金が請求される場合も。
- 複数の会社をよく調べて、信頼できる会社を選ぶ。
- 現地調査で、留学会社のサポート姿勢が見える場合も。
事前準備は念入りに行う
- 現地に行く前に調べられることは、しっかりと調べておく。
- 滞在時間に限りがある現地では、時間を有効活用できる日程を計画する。
- 疑問などは前もってまとめておく。
その他
- 現地の人の話を鵜呑みにしない:現地の人の感じ方が全てあなたと同じとは限りません。あくまでもアドバイスとして聞き、自分の目で1つ1つ確認しましょう。
- 体調管理は十分に行う:ニュージーランドは南半球の国なので、日本と季節が反対です。また、長時間のフライトで体調を崩すことも少なくないので、体調は万全にして臨みましょう。
- 犯罪には十分注意する:都市部などでは、日本人観光客を狙った犯罪も起きています。日本語で話しかけられても必ずしも安全、安心ではありません。夜間の外出、荷物の管理には十分注意しましょう。
そして、現地では、以下のことを確認してみましょう。
1. 日本からのアクセス状況
- 空港から街の中心部、または居住を予定している場所までの距離や移動方法
- 国際空港からの乗継など
日本からの移動を含め、国際空港から離れた都市の場合は、前泊が必要になったり、移動の費用が高くなったりして、意外と留学の障壁になることがあるので注意が必要です。
2. 街の様子
通りを歩いてみて
- 治安はどうか
- どのような人たちが住んでいるか
- 静かな町か
- にぎやかな町か
- 自由に移動できる圏内に生活に必要なものを揃えるのに十分な店はあるか
- インターネットの速さはどうか
- 電気関係や水道まわりなどのインフラはどうか
地元のスーパーマーケットやレストランをのぞいてみると、大まかな物価など、たくさんの情報を収集することもできると思います。
3. 留学先の学校
- 学校の雰囲気
- スタッフの対応
- 通っている学生の様子
留学に一番直結する部分なので、納得するまで足を運び、確認しましょう。
現地調査から得られること
- 留学生活のシミュレーション
- 留学生活のイメージ
- 留学への希望や覚悟
- 成功につながる客観的決断
- 実物(街や学校)を見た安心感
私の父親は、留学には賛成ではありませんでしたが、一度現地を数日訪問しただけで、ニュージーランドを気に入ってしまい、結局はその後、弟を留学させ、更には自身も移住を考えて、ニュージーランドを行き来するようになりました。
オンラインで観光などもできる時代になりましたが、百聞は一見に如かずだと思います。現地の空気を吸うことでも、色々と感じる人も多いと思います。
まとめ
留学で悩む時間はモッタイナイです。実際に体験してみるが吉です。
記事のポイントをまとめます。
ポイント
- 迷っているなら、現地調査に行きましょう。
- 留学を成功させる為に、十分な準備と客観的な判断をしましょう。
- 現地調査(短期留学)をする場合には、ビザのこと、生活費、学校や街の雰囲気を体感しましょう。
もし、子どもの教育のことを考えて、留学を考えている、悩んでいるのなら、まずは、現地調査の計画を立てましょう。くれぐれも、一時の感情だけで、先に仕事を辞めてしまったり、覚悟もなく、勢いだけで留学してしまい、現地に行ったら【こんなはずではなかった!】とならないようにしましょう。
もちろん、非常に運に恵まれて、問題なくうまくいく人が一部いますが、現実は、そのようなことは稀です。
やはり成功する人は、それなりに計画的に準備し努力ています。まずは、目標を明確にして、計画を立てて準備をしましょう。